オッキーマ伝説

伝説3話・1

2050年ごろの地球では、自然環境は完全に破壊され、すべての生物が絶滅の危機に瀕していました。人はもちろんですが、すべての生物は外界から完全に遮断された特殊な金属の箱の中で生活?いや生存していました。そんな中で、日本は2052年探査衛星を打ち上げました。13年後の 2062年のことです。探査用宇宙船は、地球からそう遠くはない距離に、地球に良く似た星を発見しました。この物語の主人公たちは、その惑星に移住することを決心しました。このころ地球は地軸の傾きが大きくなり、自転,公転周期も不安定になっていました。読者の皆様はコマをまわしたことがありますか?勢いよく回っているときには、1点に固定して安定した回転を維持していますが、勢いがなくなったコマはふらふらと軸がゆれ始めますね。今地球にこれと同じことが起きているのです。地球は太陽の周りを秒速30キロメートルの速度で移動していますし、24時間で4万キロも移動する自転という運動もしていますから、人間の感覚では捕らえる事のできない変化なのです。しかし、このことが異常気象の最大の原因でした。

世界の各国の首脳や主だった学者たちは国民にこのことを知られると、パニックを起こし、暴動に発展しかねないと危惧したため、極秘にしていました。様々な気象の異常現象を地球温暖化物質と名づけた窒素酸化物のせいにしていました。もちろんこのことも異常気象を引き起こす要因のひとつではありました。そうしているうちに、西暦2020年~2021年にかけて年に1度も、太陽が昇らないという、地域が現れてしまいました。全世界のメディアがこのことを取り上げ、異常気象の一言では済まされない異変が起きているのでは?各国の政府は何か隠しているのでは?と疑い始めました。連日メディアには高名な評論家と言う人たちと、専門家といわれる学者たちが様々な推測を展開していました。「窒素酸化物の排出削減は進んでいるのに、地球の温暖化は局地的にますます激しくなり、それにともなって?異常気象と呼ばれる事態は地球全域で起こり続けています。日々激しくなるばかりです。」「他の理由によって一連の事態が起きているのではないか?」などと連日伝えていました。世界はこの言葉に深い関心を持ちました。「それではいったい何が起きているのだろう」さらに様々な憶測が飛び交いました。「地球内部のコアの温度が上昇している、そのせいで地表の温度が上昇しているのだ」とか、「太陽が膨張しているせいだ。」と声高に主張するものもいました。

これまで窒素酸化物の大量排出が原因とされてきましたが、みな矛盾を感じ始めていました。このことだけでは説明がつかないのです。不安に駆られた各国の民衆は政府に、「何が起きているのか?」「真実を公表しろ!」と説明を求めました。
先進国首脳会議(G8)の各国のリーダーたちは緊急会議を開き対応を話し合いました。その結果全世界に向かって異常気象の原因が地軸の傾きが大きくなったためであることを発表しました。同時に現在はその傾きを修正することは不可能であること、地軸は現在も傾き続けていることも、氷山や氷河が溶け出して、海面を押し上げこの50年余りで10,000箇所余りの島や地域が水没したことも告げました。しかし今、全世界が協力して地軸修正と安定の方法を研究中であること。いくつかの方法が可能であるということを告げて、パニックを起こさずに待つように要請しました。(そんなこと言われてもね~)我が日本も例外ではなく国土の15%が水没しています。しかしそんな中で、日本では、地軸の修正する方法を研究するのと同時に、国民全員が移住することのできる惑星を探し速やかに移住することを考えた壮大な計画を立て、2002年から2065年までの間に2000基もの宇宙船を建造していました。他の友好国も同様の計画はありましたがアメリカ・イギリス・日本の3国だけが、ほぼ計画通りの建造を終えていました。日本はアジアの友好国に、アメリカはその同盟国に、イギリスはアフリカを中心に、それぞれが、技術と資金を拠出していました。

そしてついにそのときが来ました。2065年、1949基の巨大宇宙船に乗りその惑星に向かって出航したのです。そして2年を超える宇宙旅行を経て、この星に着いたのです。下の星の図は日本が移住した星です。他の国も次々と星を発見し、移住を行っています(読者:そんなに沢山あったの?作者:フィクションですから・・)

伝説3・2

ウェブ大陸

その星には「ウェブ大陸」という、大陸があります。地球からの移住者が住んでいるのは、この大陸だけです。移住直後はこの大陸の環境整備に終われ、他の大陸の探検は行われていないのです。この大陸全土が「モラル王国」というひとつの国家を形成しています。私はその大陸の中央から南に位置する「第一エリア」というところにいます。地球にたとえて言えば、エリアは「州」ということになるのですが、地球の日本国に在った北海道州の大きさを基本としてそれと比べると5倍から10倍の広い面積を持っています。ここ、第一エリアにはこの大陸にある9つのエリアを統括する「王府」があります。
この「モラル王国」があるのは、地球で言うとオーストラリアの付近になります。この大陸は無数の入り江を持っていますが、全体を見るとほぼ円形です。第一エリアはこの大陸の中央にある山脈から始まり、約2500キロ、南下すると、南の端は海に面しています。私はこの海の真っ白な砂浜に立っています。今まさに夕日が沈もうとしている美しい海を背にして、東西に伸びている緑色の壁を眺めています。第一エリアには「ウェブの森」と云う豊かな森があります。その森の南の端がこの砂浜に面しています。その森は第一エリアの東の端から西の端まで続いているのですが。東西のちょうど中央くらいの位置に、その緑色の壁が途切れたところがあります。ここがエリアの入り口になっています。この場所を「夕日の門」と言います。振り返って水平線を見渡すと、東の方角の端と、西の方角の端、の両方に、対にして作られたかのように、岬が張り出しています。岬の先端にはこのエリアの「北の山脈」にあるものと同じような尖塔のような形の山が聳え立っています。さて次は「夕日の門」から森の中へ入っていきましょう。木々のトンネルになっていて高さ15メートルを超える木々が空に向かって聳え立っています。トンネルの幅はそう広くはないのですがエアーカー2台がすれ違うのには十分な広さです。さらに北の方へ進むと、30キロメートルほどで木々のトンネルも終わり、差し交わす枝の間から薄日が差し込んできます。

さらに 先へ行くと一面に緑色の絨毯を敷き詰めたような草原が開けています。草原には色とりどりの花が咲いています。草原には細い道が無数にあります。ここでは地上を走る車などありませんので、散歩などに使う小道ばかりです。この小道のそれぞれが、赤の泉、オレンジの泉、黄色の泉、白の泉、緑の泉、青の泉、紫の泉へと続いています。7つの湖は北の山脈を中心として半径500キロメートルの円弧を描き、この扇形の外周上にほぼ等間隔に6個、並んでいます。扇の要の位置に黒の泉があります。黒の泉の手前に広大な台地があり、この台地に沢山の街があります。台地にある街々に囲まれた一段高くなった丘があり中央に美しい、宮殿が建っています。この宮殿の後方には先ほどからの説明の中に出てきています北の山脈があります。正確に申しますと、その山脈はこの大陸の中央に位置しており、この山脈全域が第9エリアです。「黒の泉」はこの山脈の中央にある巨大な湖です。この第9エリアは居住区域ではありませんので、人は住んではいません。その黒の泉の中央には、尖塔のような形状をした山が聳えています。それは。天空をを貫き、雲を従えて、荘厳なたたずまいを見せています。神秘的で、近寄りがたい雰囲気を持っています。その山を三角形の頂点として東、南の両方向に山脈が伸びています。これが先ほどご説明しました岬まで続いています。この扇状のエリアがこの第一エリアの全体図なのです。このエリアのほかに8個のエリアがあります。先ほどの黒の泉がある第9エリア、それを中心に8つのエリアが放射状に並んでいるのです。(単純な設定ですみません)細かなところは、それぞれのステージでご説明申し上げます

なぞの天体ショー

夕日の門の両側にある駐機場に、大勢の人が次々とエアーカーに乗ってやってきているところです。 砂浜は真珠を敷き詰めたように白く輝いています。このエリアでは「真珠の浜辺」と呼んでいます。8月7日から1週間程度、毎日夕方になるとエリアの人々が「夕日の門」からこの浜に集まります。行き逢う人々は互いに笑顔で挨拶をかわしながら、それぞれの目的の場所へ歩いてきます。
夜が更けて漆黒に空が染まると南の空の方角から無数の流星?が降り注ぎ、一大パノラマショーが始まります。人々はこのショーを楽しむために、この海岸に集まってくるのです。それは、地球で言う流れ星などと違って、燃え尽きるのではなく、花火のように円形の色とりどりの閃光となって消えるためなのです。これはこの天体をすっぽり包んでいるバリアがあるため、無数の流星がバリアに衝突した際に砕け散り、花火のように見えるのです。その数は数万個におよびます。人々はそのショーを観ながら、会話や歌、ご馳走や踊りなどを楽しみます。2時間ほどでこのショーは終わります。天体ショーが終わると名残を惜しみながら、「夕日の門」の両側にある、駐機場に向かいます。そこから各自、自家用エアーカーに乗り込んで、次々と「夕日の門」へと消えていきます。

206X年8月7日午後7時
私の家族もこの天体ショーを観ていました。 私のグループには私とその家族、第一エリアの総督とその家族、同エリアの議会議長とその家族と、私の親友で情報局の局長を務める物見と家族、計16人が一緒のテーブルに着き、食事をしながら、話に花を咲かせていました。
総督夫妻には長女のあゆみ、長男ケンイチがいます、ケンイチは母の傍に座っています。その右隣に、ケンイtの同級生の男の子ジュンがいます。ケンイチの姉と同級生の女の子ミドリもいます。議会議長の娘ノンコ。市議会議長には長男ユッケがいますが、今夜は用事があって、ここへは来られないということです。情報局の友人である物見の家族も来ています今夜は私の秘書で有能なセイランも同席しています。
モノミの次男のクォートと私の子供達は初対面ではないようです。もうそろそろ天体ショーが始まると思っているとき、クォートが「いつものところへ行くよ」と子供達を促しました。子供達はその一言で、目的を理解し、駆け出しました。クオートは大変利発な青年で、責任感の強い好青年です、子供たちはとても信頼しているようですし、親たちは安心して任せられると笑顔で見送りました。森までの距離は500メートルほどですから、程なく子供達の姿は森の中え消えました。
まもなく天体ショーが始まりました。

この日はいつもより流星が大きく、数も多く思えました。「バリアがなければこのエリアは相当な被害をこうむることになるだろうなぁ」。「バリヤが出来た年に始まったこのショーを、最初は連邦の攻撃と思い。不快に思っていましたが半年後に連邦と和解し、この攻撃の話をしたのですが。連邦からのものではない事が判りました。いまだに良くわからないのですが異次元の空間から、流星群が定期的に発生しているらしく、そのなぞを解明すべく、半年後に探査に乗り出す準備をしているのです。
2万メートル上空で繰り広げられる光の祭典が続いています。私は、5歳の頃まで地球にいました。地球の日本国・北海道州にいたときに、父や母が「もう50年以上も昔のことだけどね、そこの十勝川では毎年大きな花火大会があってね、よく見に行ったものだよ。日本でも指折りの花火大会ということで、国内はもちろん海外からの観光客まで、大勢集まって来ていたんだよ。」と言っていました。
オッキーマは毎年その頃になると繰り返される父母の思い出話に目を輝かして聞き入っていたものです。「ぼくも見てみたいなー」子供だった私は、そういいながら、頭の中で美しく壮大な花火大会を想像していたものです。「父母の言う花火大会というのはこのようなものなのだったのかな?」などと考えていました。

そうこうしている内に、天体ショーが終わり、家に帰ろうとして回りを見渡しました。子供達の姿が見えません。5人の供達がいないのです。まだ帰ってきていないのです。今まで、1度もこのようなことはなかったのですが、少し心配になりました。私たちは子供達を捜すことにしました。
始めに子供達の入った森の中を手分けして探しました。大声で子供達を呼び続けました。返事はありません。少し待ってみることにしました。沈黙の中を時間が経ちました。10数分のことでしたが、みなの顔は不安で仕方がないと訴えていました。
誰となく、思い思いに子供達の行きそうなところを探し始めました。30分程経つと皆が元の場所に戻りました。
私の妻ケイが不安を隠しきれない様子で言いました。 ケイ:「いないわ・・・誰も見つけられない・・・皆さんはどうでした?」 皆が口々に、一人も見つからないことを告げました。私は息子の携帯に何度も呼び出しをかけ続けましたが、「おかけになった電話は、電源が入っていないか、電波の届かないところに・・・。」とメッセージが繰り返されるばかりです。「電波の届かないところ・・・」私は何か得体の知れぬ不安を覚えたのでした。

捜索の部隊が到着した後、林の中のトンネルの探索が始まりました。驚いたことに封鎖されていたはずのコンクリートが子供が這って入れるほどの大きさの穴がポッカリと開いていたのです。「ここを崩して広げよう」携帯の削岩機を使うといとも簡単に崩すことが出来たのです。中へ身を攀じいれると、そこには、菓子の袋が落ちていました。さらに、トンネル内の支柱などは真っ赤に錆び、ところどころ朽ちて折れ曲がっていますが、しかし、地面に敷かれた金属の板には乗り物の車輪の跡がクッキリと残っていました。オッキーマは、瞬時に「子供たちがここにあった旧式の掘削車に乗った可能性もあるな」「しかし、壊れて動かなかったはずだが・・・」「子供たちの中に物見の、息子がいたな・・・あの子なら・・・修理は出来るな」「よし、最も小型のエアーカーを用意しろ」「入り口のコンクリートを除去しエアーカーが入れるようにしろ」

トンネル捜索

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伝説3・4

宮殿会議室

オッキーマが会議室に入ると、想像していた光景とは違っていました。喜びにわく家族の者たちの姿は見えず、替わりに議員や軍人・役人たちが大勢席についていました。 総督:「オッキーマ君、苦労様です。こちらへ」と総督が声をかけました。うながされるまま、総督の席の右隣に座ると「大変重要な報告があります」と、言葉を続けました。 情報局長から話してもらいます 情報局長:本日8日の午前3時より、探索の範囲をこのエリア外にも、拡大しました。承知の通り、エリア外での活動には、連邦の許可が必要です。連邦は高高度探査機の使用を認めませんでした。しかし我々は、連邦の監視衛星のレーダーには映ることのない「ステルス型偵察衛星」を2機用意し、発進させました。1号機は、打ち上げ12分後に、周回軌道に乗り正常に、データを送信して来ました。重要なデータです・・・・。続いて5分後に2号機を打ち上げました。 情報局長は、ここまで話すと、コップの水を口に運び、言葉を休めました。 (いつもの物見らしくないな。何か予測できない事態が起きているのだということを直感しました)不安に思いながらも、次の言葉を待っていると。 情報局長:この衛星から送られたデータを分析してみると、このエリアに、生命反応が6個あることを確認しました。」「6個?」オッキーマは尋ねました「5個ではありませんか?」「総督のご子息のユッケ君も含まれていると思われます。」「総督のご夫人が今朝3時の時点で、ユッケ君の不在と、メモがあったことをご連絡いただきました」「そのメモの内容により高高度探査機の発進を行ったのです」「メモをご覧ください」そう言って物見はオッキーマにメモを手渡した。「・・・そうか子供たちは計画的に今回の事件を起こしたのだな・・・」物見の話は続いた「しかも、そのデータからはその生命体の持つ波長が、我々人類が持つのものと完全に一致するものであることが判明しました。この固体は明らかに人類です。そして彼らは生きています。 「良かった生きている。6人とも!」誰かがそう叫んだ。部屋はドッと歓声が湧き上がりこの部屋にいるものたちは、みな一様に安堵の胸をなでおろし、口々に「良かった!生きて見つかった!」といった。そうした中で情報局長は総督のほうを見て何かを確認するしぐさをしました。すると総督は小さくうなずいて 総督:「やはり、その先は私が話そう。」 と言って立ち上がり、情報局長に代わってって話を始めました。 総督:「つまり彼らは間違いなく私たちの息子や、娘だということだ。そして彼らは今は生きている。全員が生きていることが確認できたのだ。」 「ただ、そこが・・・第8エリアなのだ。」 つかの間の歓喜や安堵感は、極度の不安に取って代わられたのでした。 「・・・全生命が死滅し文明の終焉を迎えた第8エリア・・・・死滅してしまったエリア・・・・。」 その第8エリアに子供達がいる!?私の脳は、その意味を解釈するのを拒否しているようでした。まるで聞いたこともない言語で話しかけられたときのようにひどい、混乱の中、時間がたちました。やがてゆっくりと少しずつ、現在起きていることの意味を理解し始めました。子供達が見つかった、・・・良かった・・・、第8エリアにいた・・・何と言うことだ!私の脳は、今起こってていることの重大さを認識し、想像出来る最悪のシーンを、鮮明に脳裏に描き出したのでした。全身に戦慄が走りました。オッキーマは興奮した調子で総督に尋ねました。 警備隊長:総督!それは、第8エリアにいるというのは間違いないのですか? 総督は警備隊長に近づき、その肩に手を置いて、なだめるように、ゆっくりと話し始めました。 総督:「この報告を受けたとき・・・、第8エリアにいるということが間違いであってくれれば・・・、と、私も考えたよ。しかし、データーをあらゆる角度から分析してみたが、結果は変わらなかった。情報局長あれを見せてくれ」情報局長の物見が立ち上がり副長に指図しました。 情報局副長はすでに自分の出番であることを予測していたらしく、会議室の入り口の側にある壁際に立って、なにやら機械をいじっていました。 情報局副長:「はい、かしこまりました、準備はできています。まずはじめは衛星から届いた6個の生命反応のデータをホログラムで見ていただきます。」 同時に、情報局長・物見が皆の中央に進み出て、コントローラーを手に、モニターを起動しました。ホログラムが空気中に映し出されたのをみて、物見は説明を始めました。 情報局長:「皆さんがご覧になられているものは、第八エリアの上空3万メートルからの、探査機からのデータです。ここに注目してください。副長、最大に拡大してくれないか」 副長:「はい。すぐに」 そう言って情報局副長の手が動くと、局長の指し示す棒の先には確かに人のような形のものが6個ゆっくりと動いているのが認められました。 これを見ていた警備隊長は、この動いている人の形をしたものが最愛の息子を含む6人の子供達であることを直感した。そのとたんに顔を見たいという感情が激しく湧き上がってきた 警備隊長:情報局副長、これをもっと拡大することは、できないのか 警備隊長は勢いよく立ち上がって言った 情報局長:はい残念ながら。これは限界まで拡大したものを、コンピューターで処理していますので。 と申し訳なさそうなしぐさで答えた。 わたしは、情報局長が副長に指示したときの、最初の言葉を思い出した -「最大に拡大してくれ」そう言っていたのだった- 警備隊長:「そうか、そうだったな」 警備隊長:「すまない・・・」 その後は言葉にはなりませんでした。

伝説3-5

子供たちは第8エリアに 息子は、子供達は・・・あの第8エリアで生きている・・・。

警備隊長:直ちに救出に向かいます。今なら、まだ間に合う(はずだ!)。 総督:ウム、既に全エリアの総督は了解をしている。外遊に出られている国王もまもなくおいでになる。 警備隊長:全エリア?国王?なぜです。救出作戦に国軍までは、必要ないと思いますが。 総督:君が今朝まで通信不能な区域「黒の泉」を探索しているうちに、様々な情報を得ることができた。それを整理してみたのだが。その結果、この星はかってない危機に見舞われているということが考えられるのだよ。この星は未知の知的生物らしきものから、攻撃を受けているのかもしれないのだ。そのことを各担当の話から聞きたまえ、まずは、航空管理局からはじめてくれたまえ。 航空管理局・局長チョーサン:説明いたします。本日早朝打ち上げられた無人探査機2機のうち1号機は、これから見ていただく貴重なデータを送信してきました。データの送信は約4分続きました。しかし1号機はその後まもなくデータを送信しなくなり、軌道上から姿を消しました。一方の2号機は、発射直後、第5エリア上空でで消息を絶ちました。「・・・事故ではない!?短時間に2機とも消息を絶つのは不自然だ・・・」オッキーマは理解しました。そのときオッキーマの脳裏をよぎったのは、貨物船の船長の話でした。それは、 ひと月ほど前。銀河連邦からきた、貨物船の船長が話していたことです・・・。チョーサンの話が続きます「ご存知の方も多いと思いますが、先月この惑星の近くを航行中の連邦の船のレーダーが不具合を起こして、この星に助けを求めて来たときの話です。 連邦貨物船の船長:「第一エリアからすぐに着陸の許可が出て。指示に従って誘導灯を目印にして目視飛行をしようと、まずは進入経路の入り口として指図された、「黒の湖」にある高い山を探し出しました。この山の北側から侵入しようとして、「黒の湖」の北側付近に差し掛かりました。そのとき突然その軌道上に無数の船影あらわれました。この星の護衛が来たのだと思って、サーチライトで挨拶をしました。が、直後に激しい攻撃を受けました。ですがその火器は威力がなくあまり衝撃はありませんでした。」と言っていました。しかし、そのとき、わが国のレーダーには連邦の貨物船の船影しか映ってはいなかったのです。連邦に船長の履歴を紹介しました。結果。その船の船長は薬物の常習者であることが分り、幻想を話したのだろうということになり施設に収監されています。貨物輸送船の船長たちの中には、薬物中毒者がかなりの数、存在すると言われています。彼は、現在このエリア内の施設にいます。ところが昨日それとは別の連邦の貨物船がこの星にやってきました。この船からは、レーダーにも映らない得体の知れないものから攻撃を受けて、船が大破し航行不能になっている。そこにはやはり貨物船以外は見当たりませんでした。この船長もやはり過去に、薬物を使用していたことが、記録がありました。またか、その時点ではそう思っていたのですが、次の日の朝早く、このエリアのエアータクシーの会社「愛夢システム」から、妙な無線が記録されていると連絡があったのです。貨物船と管制塔のやり取りを偶然に傍受していたものが、CDに記録されていたのです。そのCDには貨物船と管制塔の会話のほかに、聞いたことのない言語が記録されていたのです。われわれが使用しているデジタルによる交信では、キャッチできない周波数帯のデジタル交信です。偶然エリア内のタクシー会社が近距離交信に使用している波長と一致したものと考えられます。ここにそのとき、交通局にもちこまれたCDがあります。聞いてみましょう。「・・・ノイズが、メロディーのように聞こえる。なぜか心地よい。・・・」このCDのノイズの部分が特徴的ですので、ノイズの部分だけを抽出して、その波形をオッシログラフで分析してみると、波形は明らかに生物の声帯による、発声の特徴を持っています、そしてその波形は定期的に変化し時折、複雑な変化を行い、また定期的な変化をするというもので、意思あるものがその伝達に用いることが可能なレヴェルのものであり、過去、地球の大半で使用された英語という言語に非常によく似ているということが判明したのです。」オッキーマが思い出していると。長さんの話は「つまりわれわれ以外の知的生命が何らかの形でわれわれにかかわろうとしている。そう思えるのです。」とくくって終わった。オッキーマはひとつの仮説をえた。この星のバリヤーを通してはレーダーにも、映らないが。宇宙空間にいるもの同士ではレーダーに反応する未知の物体がこの星の軌道上に存在している。この星の近い天体いには、他の生命や文化は発見されていなかったのだが・・・。そこまで考えたとき。突然室内のインフォメーションシステムからアナウンスが流れました。 「国王がまもなくお着きになります。」一同は、宮殿の北側へと急ぎました。宮殿の北側には防衛軍の主力部隊が使用する飛行場があります。この飛行場を利用するのは、今回は相当の戦力を使用するという事なのです。上空を見上げると既におよそ50機ほどの船団が上空で待機していました。その中からそれぞれ2機の護衛戦闘機に守られた中型イージス艦7機が着陸を開始しました。この中型イージス艦は各エリアの総督が乗船しているもので、各エリアの最大の戦力を担っているものです。それを見守る形で約半数の戦闘機とひときわ大きな戦闘空母が停泊しています。その巨大な姿は一目で「大和」である事が判りました。「父も来たのだな。」(オッキーマは心の中で苦笑しました。父はこの大和が非常にお気に入りなのです。大和のあるところ必ず将軍あり。この国の人々は誰もが知っているほど父の大和好きは有名なのです。)7機の中型艦が着陸を完了し、それぞれの機から各エリアの総督が降りてきて宮殿のエントランス内に入るのを見届けると、護衛戦闘機は垂直に降下をはじめました。続いて上空でこの様子を見守っていた「大和」の編隊がゆっくりと降下を始めました。着陸した大和の中央艦橋の真下にある開口部から、真っ白な物体が空中にすべり出てきました。これは国王専用機です。機体に鮮やかな「日の丸」を浮かび上がらせていました。国王専用機は各エリアの総督たちが待つ宮殿のポータルゲートを通り抜けそのまま宮殿のなかへ入って行き着陸しました。宮殿の主が帰還したのです。国王専用機のドアーが開きました。30人ほどの警備兵が整然と降り立ち専用機の警護体制を敷いています。その中にSPと国王、そしてオッキーマ将軍が降りてきました。その後一行は会議室へ向かいました。

オッキーマ伝説・第3話

伝説3-6

宮殿大会議室

大会議室にはこの国の重要人物の殆どが集まっています。このとき 2年前の出来事が私の脳裏に甦りました。2年前ここに、このメンバーのほとんどが集まったことがあったのです。警備隊長オッキーマは当時26歳、軍隊に入って3年目の下士官でした。この時、この星の北半球に存在する9個のエリアの1個第8エリアが、未知のウィルスに冒されました。そのエリアでは異変に気づいてから、わずか6週間で、すべての生物が死滅したのです。(その時点ではすべてではなかったのですが、事実は第二話-未知の微生物-で判明します)その北東にある第7エリアもその2日後には通信不能となりました。

この事件は銀河連邦全体に知れ渡りました。連邦の首脳会議が開かれました。このままでは星全体が死滅する。そう判断した連邦は我々のエリアに命令を下しました。それまでの銀河連邦は、なかなかその重い腰を上げず「ことの推移を見守り云々・・・」「事件の真相を究明して云々・・・」と言う調子でさっぱり要領を得ないのですが、この事件に関しては、それまでの連邦の対応とはまったく違うものでした。このとき連邦は「生存者は、直ちに脱出しろ」ウィルスに汚染されたエリアに、まだ「生存する人々が残っている可能性が大きいのですが。」と言うわれわれの言葉に「それを調査している時間はないのだ。」モラルは「科学調査隊と医療チームを既に準備しました。」今から2時間後に派遣します。」連邦:「その計画は被害を拡大する恐れがある。計画は破棄したまえ。直ちに第1エリアは、現在その惑星の近辺に展開している連邦軍と合流し、その指揮下に入り給え。その他のエリアには、この星を直ちに脱出し、ワープ・ポイントに向かいそこで待機するよう指示したところだ。」続けて連邦が口にした言葉に耳を疑いました。「第一エリアは、連邦軍と合同で、惑星を破壊した後は」と。地球と同じ面積を持つこの星を「破壊する」といったのです。しかし、ここ第1エリアの総督でありましたモラル(現在ははモラル国王と呼んでいる)は、連邦に対して、反論したのでした「この命令には従えません。なぜなら、生命が存在する可能性が残っています。我々が助かるために同胞を見捨て、さらに我々の手で殺すことはできません。」連邦:「君らの種が全滅してもよいと言うのか!」モラル:「そうではありませんこの惑星を、破壊する事はないと言っているのです。それにこの惑星には、まだ探査していない大陸が多数あります。それらの大陸には、この星の歴史を知る生命たちが生存している事は確実です。銀河連邦の法律には、これらの先住生命体の取り扱いについては、当該惑星の生物と共存し共栄を図る義務がある」となっています。連邦:「綺麗事ではすまないのだ。こうしている内にも細菌は増殖し続けているのだ。しかも刻々と繁殖のスピードを上げ、威力を増しているのだぞ!」「明日には君のエリアも死滅するかもしれないのだ」モラル:「この大陸のすべてのエリアを各エリア毎にバリアを使用し一定期間封鎖します。」 連邦:「広大な面積をバリアで封鎖することなどできるわけがない。すぐに命令に従い連邦軍と合流しろ、他のエリアはワープポイントに向かえ」 総督モラルは続けて言った モラル:「お待ちください!実は・・・。」 「反陽子炉発電システムが完成しております」 連邦:「なんだと!連邦からは、その開発は危険が大きすぎると、中止命令が出たはずだ」「こちらには開発は中止したとの報告があった。が、続けていたのか!」 モラル:「この惑星に地球のような自然を作るためには膨大なエネルギーが必要となります。」 連邦:「その星に地球と同じ環境を作る必要はない、そのように連邦議会において、決議したではないか!」「そのとき君も同意したはずだ」 モラル:「しかしこの星の住民は、地球人です。間違いなくあなた達の祖先です(この言葉の意味が不可解でしょう?後日明らかになりますのでお楽しみに(^^)・・・)。地球に住んでいたころには、当たり前だった足元の大地や、草原、そこを流れる川など100年前の地球の環境を懐かしく思い、それをこの星に実現したいと思うのは地球人として当然です。それを実現させるため・・・」モラルが言い終わらぬうちに、モニタの声がさえぎりました。 連邦:「連邦の決定に従うのが連邦に所属する惑星の守らなければならぬ規則であろう!」 モラル:「その通りです。しかし連邦の憲法には、平和利用が主たる目的であるならば、例外として認めても良いとあります。当該施設は現在0.1%の出力で運転中ですが、安定しています」 連邦:「もう良い、命令に従わぬのなら、直ちに、エリアの長を解任する。同時に連邦に対する反逆罪で起訴する。」モラル王はそれには答えずに、オッキーマ将軍の目を見た。モニターからまた声が、聞こえた「連邦軍が明朝、新しいエリア長を派遣するそれまではW3C惑星がそのエリアを管理する。君はW3Cによって身柄を拘束される。」モニターがそこまで言うのを聞くと、国王モラルに対座していた私の父オッキーマ将軍は目にもとまらぬ速さで腰のレーザーガンを引き抜き、モラル国王めがけて発射しました。鋭い閃光と共に、金属片が飛び散り、モラル国王は倒れたました。オッキーマの部下たちは一斉に腰のレーザーガンを引き抜き身構えました。 連邦:「だれだっ!貴様!何をしたっ!」その言葉とほぼ同時に 将軍の背後から数本の光が走り、大会議室は闇に覆われました。

オッキーマ伝説

伝説3・7

宮殿大会議室 2

非常用照明のほのかな明かりが人影を浮き出させていました。モニタの画面はなにも映し出していません。そばの操作版が白煙をくゆらしています。オッキーマの部下たちの手によって、モニターの機能は停止したのです。 「国王、お怪我はありませんか?」駆け寄ったオッキーマ将軍に抱きかかえられるように、モラル国王はゆっくりと立ち上がりました。「大丈夫ですよ、君が銃の名人ですから。信じて合図したのですよ」微笑みながら将軍に言ったのです。足元には金属の破片が粉々になってちらばっています。国王が身に着けていたブレスレットとヘッドレストの破片でした。モラルが国王となるとき、連邦への忠誠を誓う証として四六時中行動を監視されることを受忍したものです。モラルが表情を強張らせて「将軍、作戦開始です!封鎖してください。W3Cのこともお願いしますよ」と言いました。その命を受け、将軍は部下たちに話し始めました。

「これより作戦を開始する」「国軍第5師団と国王警護隊および特殊戦闘部隊は直ちに、第9エリアへ向かう」「北の山脈の中央にそびえる八つの尖塔状の山々の中央にある黒の泉に行くのだ。」「その湖底には反陽子炉がある。」「その出力を増加させる事が目的である」「制御装置は、湖底の北側にあるシューターを下りたところにある。制御室にあるのだが、その部屋には装置らしきものは何も見当たらない。その装置はその部屋に入室したものを判別するのだ。モラル国王と私の生体反応を識別する。つまり、生きたままの、国王と私の二人がそろって入室しなければ、装置が出現することはないということだ。」「装置が出現すれば、後の作業は私一人でできる、国王を直ちにエリアまでお連れしろ!」「反陽子炉が稼動したなら、直ちにその場を離れるのだ」将軍の話はここで終わり、「陽子炉ついて説明しておきます」と言って一人の男が進み出ました。この男は科学戦略研究所の主任研究員でトシミという男でした。その男はすぐに話し始めました

「黒の泉の中央の尖塔は、反陽子炉が起動してから30分後に隆起を始めます。内部のエネルギータンクに陽子炉から発生したエネルギーを蓄えながら次々に成長してゆきます。その後140分で約2万メートるの高さまで達します。」「その尖塔内部には12万個のタンクが形成されます。反陽子炉から生み出された強大なエネルギーは、このタンク内に蓄積されます。」「この反陽子炉は、現在この星全体の電力を供給するために、能力の1/1000の出力で運転を行っています。。このような大規模な反陽子炉はこの施設だけだろうと思います。」「今回は最初に10%まで出力を高め、その後1%ずつ段階的に出力を上げてゆきます」。「蓄積されたエネルギー量がバリアの張り巡らすに充分な量と考えられる25%に達したとき、エネルギーの放出が開始されます。この強力な電磁波は、この大陸の大気圏を完全に覆い各エリアの海岸にある尖塔を中継して各エリアごとに分割するバリアが形成されます」「このバリア形成後は第9エリア以外からの進入はいかなる物質も通過する事はできません」。

将軍がそれに続けて話し始めました「この作戦を遂行する上で、重要なのは時間である。W3C惑星の確保と反陽子炉の稼働率上昇とが一定のタイミングで、合わなければならない。その観点から衛星確保の部隊の危険度は非常に高い」「重化学戦闘の装備で行くが、火器などの使用は不要であろう」「オッキーマ中尉。君は君の部隊を率いてW3C衛星を確保しろ、W3Cの機能を停止させるのだ。可能であれば連邦の動きを監視できるよう切り替えを行え。もしも時間内に作戦を完了できないのであれば、主力の衛星のみ破壊しろ」「バリアが完結するまでには、必ずエリア内に帰還しろ」「以下は各部隊長の指示に従え、以上だ」「ゆけ!」「頼んだぞ」将軍の言葉には軍人としての厳しさと父として我が子の安否を気遣う心の両方を読み取る事が出来たのでした。「・・・父上もお気をつけて・・・。」オッキーマは心の中でつぶやいたのでした。こうしてオッキーマはこの作戦に参加したのでした。

オッキーマ伝説・第3話

伝説3.8

監視衛星w3c捕獲改造作戦

ここは宮殿の北東約100キロほどのところにある国防軍の基地の中です。作戦司令室では、今回実行する作戦が同時に二つの作戦が行われしかも一方は大気圏外で、もう一方は、大気圏外のそれよりはるかに危険な黒の泉のエリアで行われるという。稀代の作戦となったため、非常に入り組んだ後方支援を行う事になります司令室の中には、異常ともいえる緊張感が漂い、最前線の雰囲気を漂わせていました。「対W3C作戦部隊発進準備完了」司令室:「了解。確認できました」オッキーマ:「発進します」司令室:「発進許可します。どうぞご無事で」オッキーマ:「ありがとう」オッキーマ中尉が率いる対W3C攻略部隊は発進しました。目指すはW3C監視衛星群の主体となるAJAXという衛星です。この衛星は外観では、他の衛星と見分けがつきません。軌道が少し高いのでその軌道を追跡していく事でたどり着けます。オッキーマの宇宙船は高度2万メートルの位置から徐々に水平に進路を取り、目指す衛星の軌道を探し始めました。難なくコンピュータが軌道を割り出しましたが、それが接近するコースが2つあると示しています。オッキーマ中尉は、惑星郡にに紛れ込んでエィジャックスに近づく作戦をとることにしました。先ず手始めにしなければならないことは、オッキーマ中尉が率いる船団を一塊の衛星に見せるために球状の編隊を組むことにしました (さて、この作戦の詳細は後日お伝えすることにして、現在の宮殿に戻りましょう。by Issinn)

第1章・第4節~現在の大会議室では

*当時各エリアは空の交通手段を用いることで簡単に往来することができたのですしかし、、この出来事があって以来、各エリアごとに、強烈な電磁バリアを張り巡らし、いかなるウイルスも通すことはなくなりましたが。同時にいかなる生物も、いかなる物体も、電波や光さえも通さなくなっています。エリア同士の往来や通信はどうしているのか疑問がわきますね?それは黒の泉の地下に秘密があります。その事に関しては、機会があるまで秘密にしておきます。